運動限界と脳の働き|フィジオ福岡 スポーツ神経科学

運動時に限界だと感じる時点では、筋肉や心臓、肺などの生理学的な限界ではなく、脳による潜在意識のプロセスだという研究結果が増えています。
脳は、体温・血液内の酸素量・筋肉からの信号などのデータを身体中から集め、過去の経験にもとづいて、どれだけ運動を続けるべきかを総合的に判断しています。

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脳は、心臓や他の器官に被害が生じる前に、どの程度筋肉を動かし続けべきなのかを自動的に調節しているのです。
当然、身体には物理的な限界がありますが、ほとんどの場合、脳は身体が限界に到達する前に運動をやめさせようとします。
持久系スポーツのラストスパートは、この現象を最も端的に表している例だといえます。
初心者でもアスリートでも、ほとんどの人は、それまでどれだけ辛く感じていたとしても、ゴールが目の前に迫ってくると、スピードを上げられるようになります。
生理的には何の変化もありませんが、フィニッシュラインが視野に入った途端に脳がスピードアップを許可するのです。
逆に、高温の室内でエアロバイクのペダルを限界値までこぐと、涼しい室内に比べ、最初のひとこぎの段階からパフォーマンスは落ちます。
これは脳の働きによって、無意識のうちに暑い室内での激しい運動を避けようとしているためです。

身体の限界を超えることを意識的に決めることはできない。

脳の働きは無意識に進行するので、人は身体の限界を超えることを意識的に決めることはできません。
私たちにできることは、どの程度の運動なら危険を冒さずに行うことができるのかを、脳にゆっくりと教えることです。
例えば、試合のレースと同じペースでトレーニングすると、フィットネスが向上するだけではなく、脳はそのペースでの生理学的なフィードバックに慣れていきます。

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