水の生理的・物理的特性

水は空気に比べ、人体を効率よく温めたり冷やしたりすることができます。

それは水が空気に比べ熱容量が大きく、熱伝導率も高いという物理的特性を持つためです。

熱は高い方から低い方へ移動するため、皮膚温より温度の高い水を用いれば温熱作用、反対に低い温度の水を用いれば寒冷作用が得られます。

物質1gあたりの熱容量は比熱と表現され、大きくなるほど温まりにくく、冷めにくいという性質を持っています。

また、熱の伝わりやすさは熱伝導率と表現され、大きくなるほど熱の移動が速く行われます。

水も人体も動いていない状態であれば、伝導および自然対流による熱移動が中心となり、水が流動性を持つあるいは人体を水中で動かしている場合は、強制対流による熱移動が中心となります。

自然対流に比べ強制対流は熱の移動速度が大きいため、水と人体の間の熱移動は動いていない状態よりも動いている状態でより速く行われます。

また、水中で立位をとると、空気中立位とは血液分布が異なるため、循環機能・呼吸機能・腎臓機能に影響を及ぼします。

これは、水に浸かっている人体の表面にかかる圧が水深に比例して大きくなり、同じ水深ではすべての方向から均等に水圧が加わるという物理的特性によるものです。

この圧力は静水圧と表現されます。

さらに、水中では浮力と抵抗力が加わります。

浮力は、物体と液体の単位体積あたりの質量によって規定され、4℃の水を1とした場合の質量比は比重と表現されます。

物体の比重が1より小さい場合は水に浮き、1より大きい場合は沈みます。

人体の比重は、個人の脂肪量および筋量により異なり、同一人物でも吸気時、呼気時で異なりますが、平均値は1より小さいため水に浮きます。

水中で物体が動く場合には、分子間に摩擦が生じます。

その結果、粘性抵抗が生じます。

抵抗力は流体の密度が大きいほど増大し、水温が上昇すると低下します。

水中の抵抗は、進行方向前面の面積に比例して大きくなり、運動速度の2乗に比例して大きくなります。

水中運動時には水面付近に造波抵抗が生じ、抵抗力は、物体の移動により水面に影響を与えない水深では大きくありませんが、水面直下では大きくなります。

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