コレステロールと動脈硬化 | フィジオ福岡 血管の科学

タイトルに書いたように、コレステロールというと動脈硬化などの疾患につながるものとして、体に対しては悪者というイメージが大きいのですが、本当でしょうか?確かに動脈硬化を起こした血管に溜まっている脂肪は、間違いなく血液由来のコレステロールです。ただし、ただただ悪いだけのものなのでしょうか。体のには、たくさんあると害になるが、少量は必ず必要というものもあります。肥満との関係も深いコレステロールと動脈硬化について考えてみましょう。

動脈硬化とは

動脈といっても、いろいろな太さのものがあります。問題になるのは、脳や心臓などの臓器に血液を送り届ける比較的太い動脈に起こったものです。粥状硬化症(アテローム硬化)と呼ばれます。
動脈硬化は、血管の一番内側をおおう内皮細胞がさまざまな刺激の積み重ねによって障害を受けることから始まります。動脈壁にある平滑筋が増え、コレステロールが沈着し、徐々に血管の内腔が狭くなっていきます。やわらかく不安定なアテローム硬化病変(プラーク)が破裂すると、血管の閉塞をきたします。心臓では心筋梗塞、脳であれは脳梗塞でとよばれます。

コレステロールの働きと悪玉コレステロール・善玉コレステロール

血液の中のコレステロールが過剰になった状態が高脂血症で、動脈硬化の危険因子です。しかし、一方でコレステロールは体になくてはならないものでもあります。コレステロールは、細胞の膜成分でもありますし、またステロイドホルモン、性ホルモンはコレステロールから作られます。これらのホルモンがなければ、人間は生きていくことができません。血液中に含まれるコレステロールの約80%は体内で合成されたもので、残りの20%が食物由来だと考えられています。さらに、コレステロールには、善玉コレステロールと悪玉コレステロールがあります。食事から入ってきたコレステロールは肝臓に入り、また肝臓で作られるコレステロールもあります。そして、全ての細胞がコレステロールを必要としています。

コレステロールは一種の脂なので、そもままでは血液に溶けません。アポたんぱくとよばれる、脂を運ぶトラックのような役割を果すたんぱく質と、リポたんぱく質を形成して血液を循環します。肝臓から末端の細胞、例えば血管壁の細胞にコレステロールを運ぶトラックをLDLといい、それに乗っているのが悪玉コレステロールです。逆に血管壁で余ったコレステロールを、肝臓に送り返すトラックがHDLで、それに乗っているのが善玉コレステロールです。つまりは、余った脂肪を肝臓に送り返すことができれば、それだけ血管壁にコレステロールがたまらないので動脈硬化のリスクが減ることになります。

動脈硬化を予防していくには

しかし、コレステロールそのものが血管壁にたまるのではなく、酸化を受け変形したコレステロールが血管壁に蓄積して動脈硬化引き起こすと考えられています。動脈硬化だけでなく、多くの疾患の予防においても酸化を受けないようにすることは有効です。その為には、ビタミンC、ビタミンE、ベータカロチンなどの酸化作用を含む果物や野菜を摂取をすることが効果的だといわれています。女性にとっては、アンチエイジングの観点からも抗酸化は重要になってくるので、やはり果物や野菜の摂取は大切ですね。動脈硬化は年をとってからの病気と思われていますが、実は若いときから始まっていて中高年になり突然発生するといわれています。ダイエットだけでなく、健康の為にも今からコレステロールを減らしていくような食事や運動に取り組んではいかがでしょうか。

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