アキレス腱の踵骨付着部には2つの滑液包が存在し、腱部の摩擦を軽減する役割を果たしています。
アキレス腱の背側に存在する滑液包をアキレス腱皮下滑液包、腹側に存在する滑液包を踵骨後部滑液包といいます。
発生機序としては、長時間の歩行などにより、滑液包がアキレス腱との摩擦あるいは圧迫刺激を受け炎症を起こします。
靴との関連性が強く、従来は欧米人に後発していましたが、日本でも現在では頻繁にみられる疾患の一つです。
症状としては、アキレス腱付着部の圧痛や歩行時痛・革靴など不適合な靴により症状が増悪することがあります。
アキレス腱付着部に母指頭大の腫瘤を認める場合もあります。
治療として、物理療法や局所の安静・靴の指導など保存療法が原則となります。