いきすぎた可動性と可動域制限|フィジオ福岡 関節可動域の科学

身体が硬いというお客様は非常に多いものです。
柔軟性を高めたいというときには、筋肉が伸びるかどうかの筋伸長性と関節が可動するかどうかの関節可動性が関与しています。
今回は関節の可動性について考えてみました。

過可動性(ハイパーモビリティー)と可動制限(ハイポモビリティー)

関節の可動性は、柔軟性に寄与する要因として大きなものの1つです。関節の可動性は主に関節包の健全性と靭帯の強さに依存しています。関節包は滑膜関節を囲んでおり、滑液を含む2つの層からなっています。関節包の可動性がその動作に適応しているかどうかは重要で、その動作を効率よく行うためには欠かせないものです。

通常の関節可動域を超えていることを過可動性(ハイパーモビリティー)と呼び、通常の関節可動域が制限されていることを可動制限(ハイポモビリティー)と呼びます。

過可動性と可動制限のリスク

過可動性はスポーツの動作などには必要なケースもあり、その種目によっては有利になる場合もあります。過可動性のある関節であっても動作を適切に制御すれば安定させることは可能です。過可動性と不安定性は基本的にROM(関節可動域)の制御ができてないことを意味しており、この場合は動作をコントロールする安定性が必要です。

一方で可動制限は、制限を超えた動作を行った場合に痛みを生じることが多く、最初は防御姿勢をとります。この防御姿勢に適切に対処しないと、関節包の構造的な変化をもたらし、関節-関節包の動作の恒久的な損失に繋がります。

どちらにとってもリスクはありますし、「適切な」という可動域をコントロールすることが重要ということ。
日々のトレーニングやコンディショニングの中で自分の現状を把握することが求められます。

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