摂取エネルギーが消費エネルギーより過剰となっている状態が一定期間続き、結果として過度の体脂肪蓄積によって体重が増加した状態となります。
この状態が、みなさんご存知の通り「肥満」です。
肥満は、性別・年齢・身体活動状況、過剰摂取の程度などによって、その度合いや体脂肪のつき方、健康状態が異なります。
肥満は身体各組織への物理的負荷の増大に加えて、インスリン抵抗性の増大をもたらすので、糖代謝や脂質代謝、その他各種の代謝異常を併発します。
肥満に伴いやすい合併症の主なものとして、「心疾患・高血圧症・高脂血症・糖尿病・高尿酸血症・脂肪肝・胆石症・呼吸器疾患・関節疾患」などがあり、ときとして女性の場合は「月経異常」もみられます。
このように肥満は様々な生活習慣病やその他の異常に密接に関連しています。
現代社会では、日常の身体活動が低下している一方で、食料は豊富に供給されています。
肥満の予防、さらには肥満が引き起こす生活習慣病を予防するためにも、一人ひとりがエネルギーの摂取と消費のバランスをしっかりとコントロールしていく必要があります。
ただし、食事療法を行い摂取エネルギーを減らしたからといって、必ずしも体脂肪率が低下するとは限りません。
やはり食事療法に加えて、運動を付加して減量を行うことが大切です。