摂取カロリー制限と健康長寿|フィジオ福岡 健康科学

「カロリー制限は寿命をのばす」
これにはきちんと生理学に基づく理由があります。
この話自体は、1930年代から研究されて有名ですが、一般には意外と知られていないかもしれません。

もちろん減量の結果、体型や体内環境が正常化し結果的に寿命が延びるという側面もあります。
しかしながら、それとは別のプロセスに因る寿命の延長が期待されていると考えられます。

当然ながら、肥満者は減量によって生活習慣病を予防できます。
2型糖尿病、脂質異常症、動脈硬化などの死亡率が低下すれば、『寿命が伸びる』という言い方もできると考えられます。
むしろ、『健康寿命』と呼ばれる期間を伸ばすためとしては、こちらの要因のほうが大きく関係するのかもしれません。

カロリー制限をもう少し具体的な部分を考えると、カロリー制限下ではインスリン値が低下し、成長ホルモンやIGF-1が増加させることになります。
インスリンは筋肥大には有用ですが、血管の炎症促進などの要素も持ちます。
また成長ホルモンは、成長期に最も分泌されそれ以外ではトレーニング後に分泌されるものになります。
その基礎分泌量の増加はもちろんアンチエイジング効果に繋がるでしょう。
コレステロールについては一概に低いほうがいいとはいえないですが、一般的に高いほうが問題になりやすいといわれています。

また、カロリーを3~5割制限すると長寿遺伝子が発現する、ということもいわれています。
具体的には、摂取カロリーが少ない状態が続くと細胞内にあるエネルギーを作り出すミトコンドリアという器官から、NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)という物質を吐き出し、この物質が細胞の核に入る事で長寿遺伝子に刺激を与え活性化するといわれます。
このNADはクエン酸回路などで常時重要な役割を担っているといわれています。

そして長寿遺伝子が発現するとどうして寿命が伸びるのかと、「テロメアDNA」というものが関係してきます。
テロメアは『命の回数券』とも呼ばれ、染色体末端で細胞分裂の回数を決定するものですが、長寿遺伝子はこのテロメアDNAを保護し細胞分裂の上限を延長します。
既に短くなったテロメアを戻すのではなく、短くなってしまいにくくする、ということになります。

このように考えると、何を摂取するのかというのも大事ですが、どれくらいのカロリーを摂取するのかというこのも非常に大事な要素になります。

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