発育期における筋力エクササイズ|フィジオ福岡 年代別のトレーニングの考え方

近年子ども達の体力や運動能力の低下が指摘されています。筋の発揮する張力は身体活動の基盤であり、その大きさは筋量と比例します。

子どもは大人のミニチュアではない。

筋量の増加は骨量の増加と密接な関係を持つことから発育期における筋量の増加は、間接的に老年期での骨粗鬆症のリスクを軽減させます。また、子ども達の身体活動量の低下は、将来的なメタボリックシンドロームのリスクを増加させることも指摘されており、子ども達にとって体格の発育に見合った筋量や筋力を獲得することは、将来の生活習慣病を予防するうえでも極めて重要であるといえます。

発達期の子ども達が筋力エクササイズを行うにあたって意識しないといけないことは、子どもは大人のミニチュアではないということです。例えば、筋線維タイプの組成にしても子どもは大人と異なり、低年齢ではFT線維は未発達です。また、子供たちの骨は、長管骨で両端に成長軟骨板の層を有し、これを骨端線と呼びます。この部位は他の骨組織と比較すると脆弱であり、発育期のオーバーユースによって発生するスポーツ障害の好発部位であるとともに、同部の損傷は、その後の成長障害を引き起こす恐れがあります。

早熟や晩熟といった個々の生物学的成熟度

また、思春期前後の年齢では、早熟や晩熟といった個々の生物学的成熟度にも個人差が大きく、筋力エクササイズのプログラム作成は個別性を重視することが欠かせません。実際に筋力エクササイズを行う際はウォーミングアップやクールダウンは必ず行い、回数は1セットあたり6~15回の反復回数で高セット行いましょう。成長障害を起こさないためにも、しっかりとアップとダウン、ストレッチを行い、ケガをしないようにトレーニング継続していきましょう。

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