頭痛にお悩みの方、群発頭痛って知ってますか?
出産よりも痛いといわれており、心筋梗塞、尿路結石、と並び生きているうちに味わえる三大痛の一つとされています。死を考えてしまうような痛みといわれ、このことから「自殺頭痛」とも呼ばれています。
群発頭痛とはなにか
緊張型頭痛、片頭痛にくらべると患者数は少ないですが、転がりまわるほどの激痛がおきるといわれています。有病率は1000人に1人程度と比較的まれな病気です。片頭痛とは逆で、男性患者のほうが女性患者より圧倒的に多く、男女比は10対1にのぼるとも言われています。群発頭痛は、片側の目の奥や前頭部、側頭部に痛みがあらわれます。「目をえぐられるような痛み」と表現されるように、激しい痛みが特徴です。片頭痛は動くと悪化するので、患者はじっとしていることが多いのですが、群発頭痛は逆で、あまりの痛みにじっとしていられません。のたうちまわり、頭を壁や床などにうちつけて、けがをする場合もあるといいます。痛む側の目から涙が出たり、鼻水や鼻づまりなどもともないます。
群発頭痛は、頭痛発作が一度おきると、数週間から数ヶ月にわたって、毎日ほぼ決まった時間に痛みが襲ってくる傾向があります。痛みの持続時間は15分から3時間程度で、夜間や明け方に起こることが多く、あまりに強い痛みで目が覚めてしまいます。群発期は毎年1~2回、数年に1回とまちまちです。群発期にアルコールを飲むとほぼ確実に発作を誘発してしまいます。群発頭痛の原因やメカニズムについても未だ解明されていませんが、目の奥にある内頸動脈が何らかの原因で拡張して起こると考えられています。周期性があることから、体内時計と関連していることも指摘されています。
純酸素の吸入が有効
治療法としては、純酸素の吸入が有効とされています。また、イミグランの皮下注射が有効性と速効性のある治療法として、採用されてきています。2008年からは自己注射ができるキットが使用できるようになり、頭痛発現後にすみやかな治療が出来るようになりました。三つの代表的な一次性頭痛についてお話しましたが、群発頭痛に限らず、頭痛により日常生活や仕事に支障が出るケースは多く見られます。周囲の理解が得られないばっかりに「たかが頭痛で」といわれ、苦しむ人がたくさんいるのが現状です。身近に起こりうるものだからこそ、よく理解しておくことが大切なのではないでしょうか。
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