トレーニングによる神経・筋の適応

トレーニングは、用いる負荷の大きさや動作に応じて、神経や筋に様々な適応が起こります。
トレーニングを開始した初期(1~1.5カ月)では、通常著しく筋力が増加しますが、この間には筋横断面積はあまり増大しません。
この間には神経系に適応が起こり、中枢神経系およびコルジ腱反射などによる筋力発揮の抑制が低減することで主に筋横断面積当たりの筋力が増加します。
但し、トレーニングの経験者などの場合は、こうした神経系の適応を引き出すためには高強度(1RMの90%以上)のトレーニングが必要となります。

神経系の適応が上限近くに達すると、筋横断面積の増大(筋肥大)が起こる。

神経系の適応が上限近くに達すると、筋横断面積の増大(筋肥大)が起こるようになります。
筋肥大は、主としてタイプⅡ筋繊維の横断面積の増大によって起こります。
トレーニング条件によっては、筋繊維の損傷とその再生も伴い、筋繊維数の増加も起こることもありますが、その程度は極めて小さいとされています。
タイプⅠ筋繊維の太さは、高強度トレーニングでは変わりませんが、筋肥大を目的とするトレーニングでは若干増加します。
筋繊維の肥大とともに、筋内の結合組織断面積も増大しますが、一般的なトレーニングの場合、その増大の程度は筋繊維断面積の増大と比例すると考えられています。


筋肥大には、筋内でのたんぱく質合成の活性化が必要です。
この過程には、筋繊維が強く活動することの他に内分泌系が活性化されることが重要です。
筋繊維が繰り返し活動すると、その活動に有利となるように特定のタンパク質の合成が活性化すると考えられています。
トレーニングは通常、無酸素性代謝に依存するので、酸素性代謝に関連した酸素の合成が高まり、筋の無酸素性代謝能力が向上します。
一方、筋肥大のための中~高強度、大容量のトレーニングを行うと、タイプⅡb繊維では、有酸素性代謝も高まります。
また、筋繊維内のグリコーゲン量、クレアチンリン酸濃度の増大が起こり、これらも筋繊維の肥大にある程度関与すると考えられています。

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