身体を動かすテレビゲームって運動になるんですか?

身体を動かすテレビゲームは今やたくさんありますが、果たしてそれが運動効果をもたらすものなのでしょうか。2006年に任天堂のゲーム「Wii」が販売されて以来、スポーツゲームの運動効果についてさまざまな研究がおこなわれています。運動とゲームを組み合わせた「エクサゲーミング」が、従来のテレビゲームよりも多くのカロリーを消費する点については、多くの研究者が合意しています。しかし、重要なのは、スポーツゲームが健康の増進に十分なカロリーを消費を可能にするものなのかどうかという点、ゲームをすることで子どもが表に出てスポーツを楽しみたいと思うようになるのか、それとも単にゲームのみで満足してしまうのか、という点です。

スポーツゲームとスポーツの共通点

スポーツゲームは、いくつかの点でスポーツと共通しています。
たとえば怪我です。

過去には、Wiiのテニスゲームをやりすぎて肩に炎症を起こしたという事例も報告されています。
骨折したという人もいるようです。

エネルギー消費量はどうでしょうか。
エネルギーの消費量の比較研究では、「代謝当量(MET)」という単位が用いられます。
1METはたとえばソファの上で座っているときに消費するエネルギーに相当します。
同じ時間だけテニスをすると約8倍のエネルギー消費量になります。
従来の身体を動かさないテニスゲームのMETとWiiスポーツのテニスのMETを比べたところ、従来のゲームが1.2METだったのに対し、Wiiスポーツのテニスでは平均で5.4METのエネルギー消費がみられたといいます。

健康とゲーム

こういったゲームが子どもたちの健康を向上させるかについての研究は未だに多くありません。
もし子どもにゲームをさせるのなら、アクティブなものが良いですが、それが実際のスポーツの代わりになるのかははっきりと分かっていません。
現時点では、健康を向上させたいなら、ゲームを使わずに運動するのが最適だといえるでしょう。

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