汗をかく仕組み
汗を出すにはエクリン汗腺とアポクリン汗腺の二種類があります。暑いときでる汗はエクリン汗腺から出ます。
エクリン汗腺の機能
機能しているエクリン汗腺の数は二百万程度といわれています。足の裏のように「指紋」様の表面形態の部位では、その文様の丘の上にエクリン線は分布しています。
エクリン線が全身に分布しているのはヒトぐらいで、ほかの哺乳類では足の裏にのみ存在する場合が多いです。さらに、発汗は一時間に二リットルにまで達することがあります。
このエクリン線由来の汗の成分の大半は塩化ナトリウム、すなわち塩です。炎天下で激しい運動をした後、水だけでなく少量の塩分の補給が大事だとされている理由です。暑さを感じると、交感神経からアセチルコリンが放出されて、エクリン線から汗が出て皮膚を冷却する一方で、交換神経性の血管拡張神経作用により、皮膚の中の血流量が増し、全身の温度を下げる仕組みになっています。
つまり発汗と血流増加という体温低下装置は二つの異なるシステムによって制御されているのです。
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