アイシングの生理的作用

急性期の処置としてよく行われるアイシング。
一般的にいわれるアイシングの生理的作用としては、①血行、②新陳代謝、③神経伝導のコントロールが挙げられます。

①血行

冷却するとまず血管収縮が起こります。
10°以下になると浅在脈管の部分的収縮が見られ、反射作用による全体的な急速血管収縮に至ります。
またこの際、酸素ヘモグロビンの解路がほとんど起こらなくなり、組織の酸化活動が抑制されます。
この現象は、冷却された動脈から帰還する静脈内の酸素飽和量を測定することによって確認することができます。
20°以下では、ゆっくりした全体的な血管収縮が見られます。
これは、冷却した静脈流の復帰によって視床下部が働くために起こります。
その後、体内の熱バランスを維持するために二次的な血管拡張が必要となり、冷却に続いて温かい循環が起こります。
関節への血行は、最初に血管収縮があり、関節内の温度低下がみられ、筋では直接冷却部に血行低下が観察されますが、反対側の皮膚に血行減少が生じても筋の血行に変化は起こりません。
冷却後、約20分でこの現象が起こります。

②新陳代謝

全体的に冷却すると代謝率は落ち、温度が10°低下するごとに科学反応は半減するとされています。
局所的な冷却によって筋活動は低下し、運動中の収縮・弛緩、および反応時間を変えてしまいます。
収縮は18°の冷却、筋温度27°の条件下において長時間維持可能となります。
筋の緊張は18°以下になると減少し、神経伝達機能が阻害されて運動神経単位の機能を維持するのに早く疲労を覚えるようになります。

③神経伝導

神経の伝導速度は急速に温度低下があると遅延します。
15°以下になると、神経・腱接合部の活動が低下して、神経-伝達速度が遅くなります。
局所的に冷却すると筋紡錘の一次、二次末端に対する直接、関節的作用を受けて減少します。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。

閉じる