内転筋群の機能的作用と緊張

股関節内転筋群には一肢の重量が変位する際に骨盤を安定させるという機能的作用があります。内転筋群の作用に関しては、議論がなされているものの、この機能的作用については専門家のなかで意見が一致しているようです。この役割は、歩行における立脚期から遊脚期、遊脚期から立脚期への移行期の内転筋群の収縮として確認できます。

スクワット動作は股関節の安定性に関与

スクワット動作では、内転筋群が股関節の安定性に関与しています。スクワット動作時には、床反力により股関節の外転モーメントが産生され、それに拮抗した内転モーメントを産生するために内転筋の収縮が求められます。内転筋群は比較的緊張しやすい筋ですが、通常ストレッチされることがないため、筋そのものが変化することが考えられます。

このような緊張は、座ったままでいる人や自動・他動でのエクササイズを受けない安静臥位の人にみられます。

さらに内転筋群は、痙縮を伴う中枢神経障害の影響を受けます。このような障害は、脳血管障害や多発性硬化症、脳性麻痺でみられます。

内転筋群を使う

歩行が可能な場合、内転筋群の過度な緊張で、はさみ脚歩行を呈し、歩行に大きな問題を生じさせることが示唆されてます。緊張した遊脚側下肢が立脚側下肢につまづき、振り出し動作が困難になります。
両脚支持期の最初に、緊張した下肢が対側下肢の前方に着地してしまい、再度つまづく恐れが生じることが考えられます。

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