関節水腫と筋抑制

膝関節疾患を抱えていると往々にして「膝に水がたまる」という事象が起こります。

この膝関節水腫は、多くの場合、膝関節包内の炎症反応による関節液の異常貯留として観察されます。

この関節水腫は、時として筋萎縮に関与するという報告があるため注意が必要です。

これは関節原性筋抑制として知られ、関節水腫によって大腿四頭筋の速筋線維、なかでも内側広筋の萎縮が顕著であるとされます。

メカニズムとしては、関節水腫により関節内圧が上昇し、関節包に存在するメカノレセプターを介して筋活動を抑制しているのではないかと考えられています。

これは膝関節の保護メカニズムとしても考えられ、これ以上の活動を抑制するという意味でも、急に関節水腫が発生した場合には大腿四頭筋の運動量をコントロールする必要がありそうです。

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