ストレッチと結合組織細胞

ストレッチは筋だけではなく、結合組織も伸張させます。

結合組織を構成する細胞への張力が増すと、細胞と周辺物質は張力に反応して正しい位置に配置され、機能変化や遺伝子発現が起こります。

これが継続的に起こると、細胞が高密度になり、伸張を感じることができなくなります。

そのため、細胞の恒常性を維持するために新たなコラーゲン産生は減少します。

筋膜に対しても遺伝子発現や細胞外基質に影響を与えるタンパク質合成を促すため、ストレッチングを十分に反復すると、こうした効果が生じる可能性があります。

また、怪我や手術による創傷やスポーツ、仕事、姿勢などの反復した活動に反応し、細胞が長期間にわたり伸張されると、細胞が複製される可能性があると言われ、こうした細胞は自ら細胞死する傾向にあるとされています。

近年の研究では、細胞への90秒のストレッチングがおよそ8時間ほど緊張した細胞に生じた影響を減少させることが分かっています。

これをそのまま当てはめることはできないまでも、ストレッチングが結合組織細胞に与える影響は、好ましいものなのかもしれません。

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