代謝に欠かせない褐色脂肪細胞

人間は、体温を一定に保つ恒温動物です。
ヒトは寒いと感じると、身体に溜めたエネルギーを燃やし、その熱で体温を上げ維持します。
これもエネルギーをたくさん消費する基礎代謝です。

体温が1℃低いと、1ヶ月で0.6キロも太ってしまう計算に。

基礎代謝が正常であれば、平熱は36℃台に保たれています。
体温が1℃低いと、1日およそ140キロカロリー消費できなくなります。
脂肪に換算するとおよそ20グラムになり、1ヶ月で0.6キロも太ってしまうことになります。
さらに体温が低いと、内臓の働きが弱ったり、肌の新陳代謝が鈍くなったり、エネルギーの消費量が減少していきます。

ここで登場するのがエネルギーを燃やす細胞、褐色脂肪細胞です。
体が寒さを感じると白色脂肪細胞というエネルギーを貯える細胞から褐色脂肪細胞が燃料を受け取り、それを燃やして熱を生み出し体温を上げます。
その褐色脂肪細胞の働きが悪いと燃料を燃やせず、体温を上げることができません。
つまりこの細胞を活性化すれば、体温も基礎代謝も上げられるのです。
褐色脂肪細胞は首と肩甲骨付近に密集しています。
そこで熱を生み出し、全身に温かい血液を送ることで体温を上昇させています。

実は冷点が多い手が褐色脂肪細胞活性化のスイッチ!

体には寒さを感じる冷点というセンサーがあります。
固有感覚受容器でいう自由神経終末です!
そこを刺激すると、体は寒いと感じ、褐色脂肪細胞が働くスイッチをオンにすることになるのです。
実は冷点が多い手が褐色脂肪細胞活性化のスイッチになります。
しかも手は全身の中でもっとも脳の感覚野の領域が広い場所。
冷たいものを触ると寒いという情報が脳に大量に伝わります。
すると脳が体温を上げなければと判断し、褐色脂肪細胞を活発に働かせるのです。
こうすることで体熱が上がり、基礎代謝も高くなる。
結果効率よくエネルギー消費ができ、ダイエットにも繋がるんです!
手のひらに氷で刺激を入れるというダイエットもあるくらいですから、一度試してみてはいかがですか?

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