筋膜と温度の関係
筋は温度に対してさまざまな反応を見せますが、筋膜も同様です。
実験的に、筋膜の温度を40℃以上に上げると、組織の剛性は減少し、より弛緩することがわかっています。
反対に、冷却は筋膜の剛性を高めます。
運動中、筋活動により熱が産生されるため、筋組織周辺では33~39℃に上昇します。
この働きによって、筋は筋膜の抵抗によって制限されず、可動性が増大します。
これに対して、安静時では筋膜の高い剛性によって身体に安定性をもたらし、荷重負荷の一翼を担います。
筋組織の外傷や炎症による病的な状態では、筋膜の剛性は高まっており、可動域制限や痛みを伴う収縮が起こります。
こうした状況で、筋活動による温熱効果を期待することは困難かもしれません。
こうした場合には、温熱療法によるアプローチが効果的であるでしょう。
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