McGill博士が提唱する低回数トレーニング

脊柱の障害予防やリハビリテーションについて世界的に著名な専門家であるStuart McGill博士は、筋への刺激を最大限高めるためにレップ数は重要ではないと提唱しています。

McGill博士はわずか1レップでも最大の瞬発力を発揮し、できるだけ高重量を用いて行うことで、腱を疲労させず負荷を高めずに筋のみに刺激を与えられると主張しました。

実際にこの方法を用いてプルアップトレーニングを行ったアスリートたちはわずか1ヶ月程度のプログラムで対象となる筋を劇的に発達させています。

さらに、高い身体能力を求められる軍人や警察官などにおいても、同様の結果が出ています。

しかし、McGil博士はこうしたエクササイズに進む前提には5段階のプログラムが必要であるとし、その中の最初の3段階が特に重要であるとしています。

第1段階としては、質の高い動作の記憶を確立することであり、ほうきを用いて何年もパワーリフティング動作を向上させる東欧の若年アスリートを引き合いに、動きのパターン・神経筋パターンの確立が大切だとしています。

第2段階は、課題の要求に見合う全身と関節の安定性を構築すること、第3段階で活動に特化した持久力を向上させる、疲労による変質を伴わない動作パターンを反復する能力を向上させる、最終的なパフォーマンストレーニングのための基礎を作り上げることを目的とします。

そして第4と5の段階で筋力やパワー、スピードなどの段階へと進みます。

こうした漸進性があってこそMcGill式のトレーニングは達成され、非常に効果的なプログラムが構築できると考えられています。

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