アルコール摂取と筋パフォーマンスについて

我々人間にとって、アルコールの摂取は、楽しみである反面、マイナスの影響も与えます。

例えば、競技力を向上させたいと思う人にとっては、問題があるのかもしれません。

その理由のひとつとして、アルコールを摂取すると筋合成が抑制される現象、アルコール筋症が知られています。

これに伴って、筋力低下や筋痛が出ることもあります。

特に遅筋線維よりも速筋線維に影響が出ることが知られており、この影響の程度はアルコール摂取量に比例することも知られています。

なぜこのような問題が起こるのかというと、アルコールは筋タンパク合成に大きな影響を及ぼすIGF-1濃度を減少させるとともに、筋タンパク合成に関与する種々の因子の働きを抑制させてしまうからだと言われています。

ラットを用いた研究では、タンパク合成が30〜40%程度低下すると言われており、摂取後2〜3時間から観察され、24時間は続くと報告されています。

さらに、飲酒させた群とそうでない群で、その2日後に筋力テストを行ったところ、飲酒させた群では筋力低下がみられたという結果も出ています。

とは言え、摂取量次第では両群に差は出なかったという報告もあるため、どうしてもという場合には摂取量に気をつけて飲酒すべきでしょう。

研究では、筋力に影響を及ぼさない摂取量として、ビールにして500ml程度だとされています。

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