デスクワーカーの座位姿勢を考える。

大部分の人にとって、「理想的な正しい」座位姿勢を何時間も維持することは困難に感じます。

時間が経てば、腰椎伸筋が疲労するのが普通です。

こうした場合、前かがみの座位姿勢になるのは至極当然であり、一種の職業病といえます。

前かがみ座位姿勢では、腰部の慢性的な屈曲姿勢に加えて頸椎に対する筋ストレスの増大をきたし、頭部が前方へ突出するために対抗する伸筋とその周辺の結合組織に大きな力が加わります。

さらにその姿勢でパソコンのモニターを水平注視するためには、上位頭頸部を少し伸展させなければならず、このような状態が長く続くと、小さな後頭下筋群や環軸椎、環椎後頭関節に付着する靭帯や軟部組織が短縮するであろうと考えられています。

理想的な姿勢では、腰椎が伸展し、胸椎は伸びて直立位に近くなり頸椎が後退し、顎を引いた姿勢を取ることができます。

頸椎の基部が伸展するため、上位頭頸部が少し屈曲した中立位に近くなります。

こうした姿勢を維持するためには、関連する筋の強化や脊柱の安定性と可動性の改善、必要であればメガネの着用、人間工学的に設計された椅子の使用が有効となります。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。