腸脛靭帯の働き

腸脛靭帯は筋膜が肥厚した組織で、自ら収縮することはできません。

しかし、腸脛靭帯は股関節と膝関節をまたぐことや、骨や筋などに付着すること、それによる股・膝関節の角度変化や筋の収縮など、さまざまな要因により、張力を受動的に変化させます。

この受動的な張力の発揮により股関節および膝関節における支持機構として重要な機能を有しています。

股関節においては、腸脛靭帯が大転子部を外側から股関節中心に向かって押さえ込むように作用し、股関節の安定化に寄与するとされています。

膝関節においては、LCLほどの効果はないものの、膝関節完全伸展位から屈曲30°の範囲において、膝関節内反の制御能を有します。

一方で腸脛靭帯の過剰な張力は、大腿骨外側上顆部における圧迫・摩擦による腸脛靭帯炎や大転子部での弾発股の一因になります。

また、腸脛靭帯の張力増加は、大腿骨に対する脛骨の外旋や後方変位、膝蓋骨の外側変異や外側傾斜を生じます。

腸脛靭帯は、肢位や姿勢によって張力が変化することも知られています。

片脚立位においては、股関節内転、伸展、外旋位で腸脛靭帯の張力が増加し、股関節外転、屈曲位では腸脛靭帯の張力が低下傾向にあります。

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