ハイハイを含めた腹臥位全身運動の発達

幼児期のハイハイはその後の運動発達に影響を及ぼすと言われていますが、このハイハイは腹臥位全身運動のひとつであり、腹臥位全身運動そのものが運動発達の一要素となります。

これを研究したMcGrawによると腹臥位全身運動には9つの時期があり、それを経て最終的にハイハイへと移行します。

これには出生から10〜13ヶ月必要とすると考えられています。

まず第1期では、腹臥位での下肢の屈曲と原始的な屈曲姿勢での伸展が特徴的な動作となります。

このときにはまだ移動運動ではありません。

第2期ではここから脊柱の伸展が起こり、頭部制御が発達します。

うつ伏せで頭を起こした状態です。

第3期は、脊柱伸展が頭部から胸椎領域へと達します。

上肢を広げ、床面より胸を離して支持することができます。

第4、5期から上下肢の推進運動が起こります。

これからずり這いに移行するような上下肢の動きを観察することができます。

第6期になると這う姿勢を身につけます。

ハイハイの準備期と言えます。

そうして第7期には前進運動が起こります。

しかし、このとき無秩序な運動であり、動作が制御されているとは言えません。

これは第8期、第9期になると組織化され、真のハイハイが達成されます。

こうした腹臥位全身運動の発達には構造的な成長と中枢神経系の成熟が関係していると考えられています。

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