扁平足とは

扁平足は、内側縦アーチの慢性的な低下あるいは異常な低さを示した状態です。

この状態は主として後脛骨筋腱やスプリング靭帯、足底腱膜の弱化や過度な伸張などが組み合わさることで起こる、足部の関節の緩みの結果として起こります。

扁平足を伴う人の足部は、足跡において、中足部領域が明らかに広く、これはアーチを支える関節の過度の緩みを示しています。

通常、中等度から重度な扁平足では、足部の前後に負荷を消散させる能力が失われます。

過伸張されたあるいは弱化した結合組織による緊張の不足を代償するために外在筋や内在筋の更なる力が必要となります。

こうして増加した筋活動は、疲労や痛み、シンスプリント、骨棘、足底腱膜の炎症や肥厚などの過用症候群を引き起こす可能性もあるでしょう。

また、扁平足には、硬いまたは柔軟な変形が存在します。

硬い扁平足は、非荷重肢位でも同様に高さの低下したアーチを示します。

この変形はおおよそが先天的で、足根骨癒合のような骨または関節奇形による二次的なものとなります。

痙性麻痺や筋による過大な牽引の結果起こることもあります。

痛みを生じる可能性があるため、硬い偏平足は幼年期に観血的な矯正を必要とすることもあります。

柔軟な偏平足は、より頻繁にみられる偏平足のタイプとなります。

内側縦アーチは、非荷重では正常にみえますが、体重負荷により過度に低下します。

柔軟な扁平足は、足部の過度の回内を引き起こす構造奇形か代償機構、増加した局所の結合組織の緩み、後脛骨筋の機能不全や腱炎を随伴することがありますが、一般的には外科的治療は選択されません。

このため、装具療法やエクササイズなどが適応となります。

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。