フィードバック制御について
運動に誤差はつきものです。
でなければ、ボールを投げたら毎回狙い通りに飛び、小さな段差に躓くこともそうないでしょう。
誤差はつきものですが、人間にはこれを修正するためのメカニズムが働いています。
このような修正には監視役がいる必要があります。
例えばボールを投げるとき、監視役が「それではコントロールできないよ」と教えてくれれば、それに合わせて修正することができます。
このようなシステムはフィードバック制御と呼ばれます。
フィードバック制御の最も簡単な方法は、誤差がある一定のラインを超えたときに、制御系が修正プログラムを生成するものです。
この種のシステムは、サーモスタットを使って温度を調節するシステムでみられます。
室温が設定温度を下回ると、その温度になるまで暖房が作動します。
このようなシステムは簡単で効果的ですが、誤差と出力が一致しないという欠点があります。
さらなるシステムでは、誤差と比例した出力を成すよう作られています。
たとえば、親指と人差し指で物をつまみ上げるときには、負荷による滑りを防ぐために、十分な把持力を生成しなければなりません。
物体の滑りに対しフィードバック制御が働くと、それ対抗しうる最適な把持力が提供されます。
フィードバック制御は誤差を予想して指令を生成することができず、常に誤差によって駆動されます。
しかし前もって運動指令を生成するシステムも存在しています。
これをフィードフォワード制御と呼びます。
フィードフォワード制御は誤差には影響されず、目標となる物体や運動に影響されます。
ではまた。
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