「筋小胞体の機能低下による筋疲労」について

筋小胞体の機能低下による筋疲労」ついて考えていきます。

まず筋小胞体とは、筋線維内に介在する細胞小器官のことをいいます。

筋小胞体は主にカルシウムイオンの貯蔵を担っており、カルシウムイオンは筋の収縮と弛緩の一連の流れ、(これを興奮収縮連関と言います)これに大きく関わります。

カルシウムイオンはどのようにして収縮と弛緩に関わるのかと言うと、言ってみれば引き金のようなもので、それぞれ、収縮・弛緩の開始時に働きます。

人間の細胞は全て活動電位という電気信号によって働きますが、筋線維(筋細胞)も例外ではなく、筋線維に伝達された活動電位は線維内で筋小胞体に伝わります。

筋小胞体はそれを受けてカルシウムイオンを放出するわけです。

これが収縮の始まりを告げる合図となります。

ここからカルシウムイオンは筋フィラメント上のトロポニンと結合して収縮が開始するという流れになります。

次に弛緩ですが、これは筋小胞体の膜上に存在するカルシウムイオンポンプによって筋小胞体に取り込まれることで起こります。

さてそう考えると、筋小胞体によるカルシウムイオンの放出と取り込みの機能低下が筋出力の低下や筋疲労に繋がることは妥当な結果だと言えますよね。

それでその原因が活性酸素なわけです。

活性酸素=悪者というイメージがありますが、実はそれだけではなく、以前お話した免疫細胞のような働きも担っています。

ただそれが過剰になると正常な細胞も酸化させてしまうから嫌われているんですね。

人間が生命維持に必要なATP産生のために利用される酸素のうち数%が活性酸素になると言われていますが、運動時は酸素摂取量が10倍にも膨れ上がり、活動組織への流量も100倍に達すると言われているため、筋線維も活性酸素の影響を受けると考えて良いでしょう。

実際に、筋疲労の原因は活性酸素だなんて言われていますね。

この活性酸素によって筋小胞体の機能が低下し筋疲労が起こるわけですが、継続的な高強度トレーニングによってこれを防ぐことができるかもしれないと言われています。

これは筋小胞体上のカルシウムイオンポンプに関わる酵素であるCa2+-ATPase量が増加するからだと考えられています。

また、継続的なトレーニングはCa2+-ATPase活性の低下を遅らせることができるため、特に運動終盤の疲労低下に効果を発揮すると言われています。

さらに、興奮収縮連関について、活動電位について読むと理解が深まると思います。

ではまた。

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