ヒトは生まれながらにして数学能力を持つ
赤ちゃんは生まれたときから数を認識するある程度の能力を備えています。
そのスキルに最初から異常があると、のちの算数や数学の理解に困難を来す場合があります。
もちろん赤ちゃんが頭の中で九九を唱えているわけでも、方程式を解いているわけでもありません。
しかし、例えば幼児は、いくつかマーブルチョコの集合のうち、最も数の多い群に手を伸ばすことが分かっていますし、生後わずか数ヶ月の乳児ですら、相対的な数量を理解できることが実証されています。
乳児に5つの品物をついたての後ろに隠すのを見せ、そらに5つの品物を追加して見せます。
ついたてを外したときに品物が5つしかないと、乳児は驚きの表情を浮かべるといいます。
こういった数とおおよその量の処理を司る中枢は頭頂葉の一部、頭頂間溝にあるとされます。
集団の規模を見積もる能力は、イルカやラット、ハト、ライオン、サルにもあります。
この能力は自分たちの集団が敵と相対したときに戦うか逃げるかを判断するときや、どの木に実が最も多くなっているかを確かめる際に必要で、それが進化的に受け継がれたのだろうと考えられています。
この記事へのコメントはありません。