お酢とダイエットに関わるプロテインキナーゼ

酢酸、いわゆるお酢は昔から和食に取り入れられており、カラダに良いといわれています実際に数々の健康法に取り入れられたり、ダイエット法にも取り入れられています。

酢酸は短鎖脂肪酸と呼ばれる種類の脂肪です。

酢酸は短鎖脂肪酸と呼ばれる種類の脂肪です。短鎖脂肪酸の多くは腸内細菌の発酵によって産生され、人体はこれを有効に使用することができます。酢酸を摂取すると、肝臓内での脂肪酸合成に関わる遺伝子や酵素の量が有意に少なくなります。これにより、肝臓による脂肪酸合成が抑えられ、体脂肪の増加を抑制する一因になっていると考えられています。この主な要因として考えられているのが、酢酸の摂取が骨格筋内のAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)の活性化を促すことにあるといわれています。

AMPKは近年の研究によって、脂質代謝と肥満、肥満に関連した2型糖尿病の予防に大きく関与する要素として注目されています。AMPKは「エネルギーセンサー・プロテインキナーゼ」として細胞のエネルギー代謝の調節に関与しています。細胞内ATPレベルの低下にともない、AMPKは活性化され代謝酵素を直接リン酸化し、エネルギー産生経路を活性化し、炭水化物や脂質の同化経路を成長や増殖と同様に抑制する。

要するにエネルギー代謝を活性化させるために、脂肪などが体内に蓄積しないように抑制する働きを持つということ。またAMPKの働きは筋肉においては、筋肉の運動に関わる酸素供給を担うたんぱく質の増加があり、脂肪代謝を促進し、糖の取り込みを促進してくれるのです。これにより運動時のパフォーマンスが上がり、体脂肪の低下につながると考えられています。

体内の脂肪をエネルギーに使うようにするのに酢酸摂取は効果的!

ある実験では、酢酸を継続的に摂取すると腹腔内脂肪量の減少と体重増加の抑制がみられたと報告されています。また継続的な酢酸摂取および運動トレーニングにより、耐久性運動下でのグルコース利用の抑制および脂肪酸酸化の促進が見られたとも報告されています。これは体内の脂肪をエネルギーに使うようにするのに酢酸が効果的であるということを示唆していて、酢酸摂取と運動習慣が脂肪代謝と運動耐久性の向上に役立つことを示すものでしょう。特に酢酸量が多いのは、バルサミコ酢やワインビネガー、香酢などです。脂肪燃焼を促すためにも、ぜひ摂取してみてはいかがでしょうか?

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