筋肥大を促す代表的な物質

筋肥大を促す代表的な物質には、成長ホルモン、テストステロン、インスリン様成長因子ーⅠなどがあります。これらのホルモンや成長因子を上手に操ることが筋肉を肥大させるポイントの1つになります。これは、筋トレのやり方によって分泌量が増減します。

成長ホルモンとインスリン

成長ホルモンは、体中の細胞に作用しますが、そのうちの多くの細胞で IGF-I、いわゆるインスリン様成長因子ーIという分子を作ります。成長ホルモンの筋肉増強作用の一部は、このIGF-I によってもたらされます。そして当然ですが、筋肉を作るのですから、多くのエネルギーを必要としますよね。

これまでの歴史をみると人類は、過去にはずっと飢餓にさらされて生きてきた歴史があります。このような状況下では、少しでもエネルギーを節約したいので、IGF-I による筋肉作りをお休みさせようとして、たとえ成長ホルモンが出てもIGF-Iはあまり作られないような仕組みを構成していました。その結果余ったエネルギーは脂肪として蓄えられるようになっているのです。実は飢餓状態では成長ホルモンが多く分泌されています。この成長ホルモンには脂肪を分解する作用があるので、蓄えられた脂肪が遊離脂肪酸に分解されて、その遊離脂肪酸はインスリン作用をブロックします。つまり、成長ホルモンが多く出ると、インスリン作用が低下して血糖値が上がる仕組みになっているのです。

ホルモン分泌を増やし筋肥大を促したいのであれば、インターバルは短めに。

ホルモン分泌ですが、同じ重さ、同じ回数、同じセット数であっても、セット間インターバルが違うだけで分泌量に差が出てきます。筋肉を肥大させるには、ある程度仕事量が必要です。たとえば、100㌔のバーベルを1回だけ持ち上げられる人の場合、100㌔でトレーニングをすると1セットあたり、100×1=100㌔が限界です。しかし、75㌔なら10回あげられるとすると、75×10=750㌔となり、7.5倍の仕事量になります。筋肥大の効果は、こちらの方が大きくなります。一部位に対するセット数は、最低でも2~3セットおこないます。上級者になると、種目をかえながら15セット以上おこなうこともあります。初心者の場合は3~5セットを目安にしましょう。また、セット間インターバルもホルモン分泌を考える上で非常に大切です。筋肥大が目的か、筋力向上が目的かによって考え方は変わりますが、ホルモン分泌を増やし筋肥大を促したいのであれば、インターバルは60秒でおこなうことがおすすめです。

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