DHA(ドコサヘキサエン酸)
近年、日本では、食生活の欧米化が進み生活習慣病が増加傾向にあります。以前は成人病と呼ばれた生活習慣病ですが、加齢によって必ず罹患するものではなく、生活習慣によって改善できうるものということからこの名前になりました。この生活習慣病が成人病と呼ばれていた頃からこれに対して効果のあるとされていた食べ物があります。青魚です。
数ある脂肪酸の中で唯一「血液脳関門」を通過できる脂肪酸
当時から青魚に多く含まれる成分のDHAやEPA(エイコサペンタエン酸)への関心があったかどうかは分かりませんが、今やそれがはっきりと証明されています。肥満や生活習慣病の予防・改善に効果をもたらすDHAですが、脳に対しても重要な働きがあることが分かっています。DHAは脳を構成する約140億個の脳細胞の膜に存在し、脳内でも特に記憶や学習に関わる海馬に多く集まっていますまた、DHAは数ある脂肪酸の中で唯一「血液脳関門」を通過できる脂肪酸です。
DHAは記憶力や判断力といった認知機能の向上・改善や神経細胞の発育、機能維持に働く。
血液脳関門とは、脳の働きに大切な神経細胞を有害物質から守るバリア機構で、アミノ酸・糖・カフェインなど一部の物質しか通しません。DHAは記憶力や判断力といった認知機能の向上・改善や神経細胞の発育、機能維持に働きます。DHAを摂取しても絶対に頭がよくなるとは限りません。しかし、脳にとっても身体にとっても健康を維持するためには間違いなく必要なものです。ぜひ積極的にDHAを摂取してみてはいかがでしょうか。
この記事へのコメントはありません。