健康経営の取り組み | フィジオ福岡

従業員の健康課題に対する取組と成果

地域の皆様の健康増進を使命とする弊社では、従業員の健康課題の把握と改善にも全力を注いでいます。健康経営の取り組みは、クライアント様の健康をサポートする立場である我々にとっても重要なプロセスです。そのため、①評価、②実行、③再評価というサイクルを基に、社員の健康状態を継続的に見直しています。ここでは、その取り組みの成果と、今後の課題について報告いたします

評価

従業員の健康状態を、肉体的・心理的側面とプレゼンティーイズム(仕事中の生産性低下)の3つの視点から評価しました。具体的には、肉体労働に伴う健康課題を不定愁訴質問票を用いて評価し、心理的ストレスについてはストレスチェックを実施しました。また、プレゼンティーイズムに関しては東大のSPQ(SIngle-Item Presenteeism Question)1問版を活用し、健康診断や生活習慣病予防検診のデータも合わせて総合的に評価を行いました。

その結果、事務スタッフでは肩や首の不調、トレーナーでは腰や手首の問題が多いことが判明しました。特に運動器の問題が中心で、生活習慣病のリスクは運動従事者が多いため、ほとんどありませんでした。これにより、弊社における主要な健康課題は、筋骨格系の負担に関連することが明らかになりました。

超音波機器
メディセル筋膜リリース機器

実行

これらの評価結果を基に、具体的な改善策を実行しました。弊社独自の健康体操を考案し、日常業務中でも取り組めるような簡易的な運動プログラムを導入しました。また、社内の福利厚生として、超音波治療機器やメディセル筋膜リリース機器などの物理療法を活用する機会を提供し、従業員が自由にサウナやトレーニング器具を利用できる体制を整えました。これにより、身体への負担軽減とストレス緩和を目指した取り組みが進められています。

再評価とまとめ

導入した施策の効果を測定するため、6ヶ月ごとに再評価を行っています。直近の評価では、プレゼンティーイズムが19%から15%へと改善し、4%の向上が見られました。また、不定愁訴質問票では、「つねに不調を感じる」「頻繁に不調を感じる」と回答した割合が43%減少し、従業員の健康状態に改善が見られました。

東大SPQ
不定愁訴質問票

ただし、今後の課題としては、さらに個別化されたアプローチの必要性が浮上しています。現在は全体的な健康改善策に重点を置いていますが、各個人の特定の健康問題に対する効果的かつ迅速な解決策を見つけることが求められています。これにはメンタル面での体調不良や女性特有の不調など匿名でも訴えづらい問題や、他人と比較できないために自分の不調を判断しづらいという問題が含まれます。環境づくりやヘルスリテラシーの向上もまた、重要な課題として挙げられます。

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