片足スクワットを安定させる

片足スクワット時の姿勢制御にはまず足関節が動員され、それを補う形で股関節が動員される。

このことから片足での動作の安定性を向上させるには足関節に介入し、次に股関節へ介入することが効率的であると言える。

それでも男女では比較的女性は股関節での動作制御に頼るところが大きい。

さらに高齢者や足関節に機能低下がある者でも同様の反応が見られる。

これらは関節の弛緩性や靭帯損傷による足部の剛性低下が足関節周囲筋の過緊張を生み出すことが原因と考えられる。

足関節の安定性向上のために不安定性のあるボードを利用する方法があるが、足部の剛性低下がある状態で不安定な状況に晒しても足部の安定性を補う為に過緊張状態にある筋に過剰な負荷を与えるだけになる。

それに加え不安定性のある足部は股関節及び膝関節のマルアライメントが伴う為、神経筋反応の低下が引き起こされる。

アライメントが重要。

股関節及び膝関節を整えた上での選択的トレーニングが必要となるが、荷重位では足部内反筋・外反筋の遠心性収縮が必要になる。

さらに足部機能を代償する股関節機能の向上には大腿筋膜張筋と腸脛靭帯のリラクセーションと大殿筋の再教育が必要であると考えられる。

なぜならば片足スクワットに伴い股関節外転・外旋モーメントが必要となるが、女性や高齢者には大臀筋の筋力低下が多く見られるため筋収縮による外転・外旋モーメントが生じにくい。

このため大殿筋に交差する大腿筋膜張筋と腸脛靭帯に負担がかかり過緊張となりやすい。

そのため大腿筋膜張筋と腸脛靭帯をリラクセーションさせてから大臀筋の再教育として側臥位で股関節を軽度屈曲させてから股関節外旋運動を実施することが効果的である。

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