咀嚼筋の緊張が体に与える影響

噛む時には必ず口を閉じる筋肉、いわゆる咀嚼筋を働かせることによって行われます。

咀嚼筋とは側頭筋・咬筋・外側翼突筋・内側翼突筋の4種類のことを言い、側頭筋は下顎を引き上げる筋肉として最も大きいです。

この筋たちが緊張しすぎると全身に影響を与えるとされていますが、どのように影響を与えているのでしょうか?

全身の筋肉に与える影響

直立不動という言葉を耳にしたことがあると思いますが、実は人間は不動することはできません。

なぜかというと、人は面積の狭い2本の足で体を支えており、その1番上には重い頭があるため重心が高くなり、前後左右に小刻みに揺れています。

直立ができている理由としては、耳にある三半規管と視覚から入る情報に基づいて脳から筋肉に姿勢をコントロールするように指示が出ているからです。

例えば体が右に傾くと、右側の筋肉を収縮させて下の状態に戻ろうとします。

これを平衡反射と言いますが、足の母趾外転筋やハムストリングス、背中の筋肉、コアの筋肉など多くの筋肉が働くことによって、姿勢を保とうとします。

頭部においては、側頭筋と咬筋と首の筋肉によってコントロールされています。

噛み合わせが悪いと歯軋りがなりますが、これは咬筋や側頭筋が無意識のうちに活動しまうからです。

咬筋は下顎を引き上げて歯と歯を噛み合わせる働きをし、側頭筋は下顎を上げたり後ろに引っ張ったりします。

無意識に筋肉が活動してしまうことによってスパズムを起こしますが、これらの筋がスパズムを引き起こすことによってうまく機能しません。

うまく機能しないと他の筋肉に負担がかかり、直立しているときに揺れたりよろけたりしやすくなります。

どうすれば良い?

直立時に揺れたりよろけたりする、すなわち側頭筋と咬筋がスパズムを起こしています。

スパズムを起こしているということは、噛み合わせが悪いということです。

よって、噛み合わせをよくすることでしっかり直立することができます。

矯正を行うことで噛み合わせを良くできるため、特にスポーツを行っている人は噛み合わせをよくするべきです。

例えば、ゴルフではボールを打つときは必ず静止した状態で打ちますが、その時にも平衡反射は行われているため、打つ瞬間のインパクト時に体の揺れが影響し、狙った通りに打てないということが起こる可能性があります。

よって、パフォーマンスを挙げるという意味でも噛み合わせをよくすることが重要です。

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