人間とはチクワである。

人は生きるために食事を取るわけですが、その食物はそのままの形で体内に入るわけではありません。

食物を体内に摂取し、貯蔵や消化・吸収、排泄、運搬といった働きを担う器官のことを消化器といいます。

食物は、口から入ると、咽頭、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸を通り、肛門から出ていきます。

十二指腸には、肝臓とすい臓がついていて、口腔には唾液腺がついています。

さて、この消化器ですが、これについて興味深い話があります。

人体はしばしばチクワに例えられます。

これを人体と消化器の関係でいうと、チクワの身が人間の体、中心の空洞が消化器です。

人はものを食べるとそれが体内に入ったと錯覚しますが、実はそれは間違いで、単にチクワの穴に入っただけにすぎません。

本当に体の中に入るのは、チクワの身の中に移動したときなのです。

胃腸の粘膜を越えて物質が取り込まれたときに、初めて体の中に入ったといえるのです。

胃腸の粘膜は管の内面を覆っていて、体の外につながる空間と、本当の体内とを仕切っています。

たとえば塩化カリウムは、ある程度薄めたものであれば、口から摂取しても大丈夫ですが、注射をすると心臓が速やかに停止してしまいます。

こう考えると怖いことですが、これは、胃腸の粘膜が選りすぐったものだけを体内に取り込んでいると考えることもできますね。

いろいろなものを飲み食いしても安全なのはそのためだと言えるでしょう。

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