スポーツのパフォーマンスアップにおいて「筋肥大」と「有酸素能力の向上」は重要なポイントである。
筋肥大を起こすには当然筋トレが必要となってきますが、筋トレで有酸素能力の向上はできるのだろうか。
筋肥大すると・・・
筋肉には「遅筋繊維」と「速筋繊維」がある。
遅筋繊維は持久力に優れるが力が弱く、速筋繊維は持久力は劣るが力が強いという特徴がある。
筋トレは主に速筋繊維が太くなるとされていて、それがいわゆる筋肥大である。
筋肉を動かすエネルギーであるATPを再合成する経路は3つあり「ATP−CP系」「解糖系」「有酸素系」に分けられる。
有酸素系は有酸素能力に関わり、ATPの再合成はミトコンドリア内で行われるため、ミトコンドリアが多いと有酸素能力が高いと言える。
遅筋繊維にはミトコンドリアは多く含まれ、速筋繊維にはあまり含まれない。
筋肥大すると筋肉内のミトコンドリアの濃度が少なくなるという実験結果がある。
それは筋肥大によって筋肉内に一定容積にいるミトコンドリアの密度が薄まるからだと考える。
そのため、筋トレで有酸素能力を向上させることは難しい。
ならば、筋トレと有酸素トレーニングを組み合わせるのはどうだろうか。
これも実験結果から、筋トレの効果はあったが、有酸素トレーニングの効果はなかったとされている。
また、有酸素トレーニングをすると効果が出るのは当然だが、加えて筋トレをするとその効果がなくなってしまう。
このことから、パフォーマンスアップにおいて、筋肥大を狙うトレーニングと有酸素能力を向上させるトレーニングは並行して行うべきではないと考える。