怪我と言っても、強い外力が加わって起こる外傷や繰り返しのストレスによって起こる傷害に分けられます。
怪我をしてしまうとやりたいことが出来なくなり、ストレスになってしまいます。
怪我はできるだけ早く治したいと思いますが、どのようなものを食べれば早く回復するでしょうか?
怪我をすると・・・
怪我をすると、患部では炎症反応、エネルギー要求量、グルコース要求量、体温が高まります。
その時、コルチゾールやアドレナリンなどの異化を進めてしまうホルモンが活性化し、成長ホルモンやテストステロンなどの同化ホルモンの分泌が低下します。
結果として、筋タンパク分解が進むため筋量が低下し、血中のアミノ酸濃度が高まります。
それに加え、肝臓での糖新生の亢進とケトーシス低下によって血中グルコース濃度を高めるようにします。
ですので、放っておくと筋量が低下し筋力も落ちてしまいます。
そのため、患部以外の筋トレを行い、筋肉の材料となる栄養を摂取する必要がありますが、怪我をする前と同じカロリーをとってしまうと運動量が異なるため、体重・体脂肪が増加してしまいます。
どのように食事を取るべきか
PFCバランスを考えてみると、体の素材となるタンパク質は20〜30%、脂質は20%、炭水化物は残りの50〜60%の設定で行うと良いと思います。
怪我中の摂取エネルギーは基礎代謝基準値✖️体重✖️身体活動レベルで求められますが、身体活動レベルの求め方として、基礎代謝に比べてどのくらい動いたかによって求められます。
安静仰臥位ではなく座っているだけでも10%アップしますし、ストレス反応で20%増加するとされており、リハビリも行うと20%増加するとされてます。
これによって、例えば体重75kgの21歳の怪我をした人の必要な摂取カロリーを求めることが出来ます。
計算として、まず身体活動レベルを求める必要があるため、基礎代謝✖️1.1✖️1.2✖️1.2=1.58と求められます。
21歳の基礎代謝基準値は23.7なので23.7✖️75✖️1.58=2808kcalとなります。
これをPFCバランスに当てはめると、タンパク質は2808✖️25%=702kcal(175g)、脂質は2808✖️20%=561kcal(62g)、炭水化物は2808✖️55%=1544kcal(386g)となります。
これに加えて、カルシウムやビタミンDが不足しないように摂取する必要があります。
日本人はカルシウムが不足しがちとされているため意識的に摂る必要もありますし、ビタミンDは不足はしていませんが、不足すると筋肉の修復や再生、肥大が遅れますし、免疫力も下がってしまいます。
ですので、エネルギーだけでなく微量栄養素にも気を遣わなければなりません。
次回は怪我の回復をサポートしてくれるサプリメントについて書いていきたいと思います。