骨格筋の特性とエネルギー代謝|フィジオ福岡 運動エネルギーの代謝

筋は構造や働きの違いにより、骨格筋・心筋・平滑筋に分類されます。骨格筋は歩く・走るなど自分が意識して動かす際に働くため不随意筋と呼ばれます。また、骨格筋や心筋は横縞が見られるため横紋筋とも呼ばれています。

人の身体には約400個の骨格筋があり、体重のやく40%前後を占めます。骨格筋は、筋繊維が束ねられた筋束が集合したもので、筋繊維は筋原線維により構成され、その中にはアクチンフィラメントとミオシンフィラメントから構成される筋節が規則正しく配列しています。骨格筋は、身体の部位に応じて様々な形状をしており、筋線維が腱と平行に並ぶ紡錘状筋と筋線維が筋中央に向かって斜めに並ぶ羽状筋に分類されます。筋力は筋全体の太さに比例しますが、羽状筋は筋線維が筋全体の方向に対して斜めに並んでいるため、筋線維全体の断面積が見かけ上の断面積よりも大きくなるので、より強い力を発揮することができます。

筋は非常に柔軟な組織

筋は非常に柔軟な組織であるため、そのまま骨に付着すると接合部が弱く、力の伝達がスムーズに行われなくなります。そのため、筋は骨に接合する前に腱と連結し、腱を介して骨に付着しています。腱は多くのコラーゲン線維により構成されており、コラーゲン線維は自在に曲がる反面、引っ張りに対しては強く抵抗し、容易に伸長されない性質を持ちます。このコラーゲン線維が長軸方向に配列されているため、腱自体が伸び縮みすることなく筋収縮により生じた力を効果的に骨に伝達することが可能になっています。

骨格筋の直接的なエネルギー源は筋内に蓄えられたATPです。このATPがADPに分解される時に発生するエネルギーを利用して筋収縮を行います。また、骨格筋内に蓄積されたATPは少ないため、食事から摂取し、体内に貯蓄した糖質や脂質を分解・代謝を行うことで、筋は常にATPを再合成しています。

筋肉に貯蔵されているATP(アデノシン3リン酸)がADP(アデノシン2リン酸)に分解される時のエネルギー

人の活動、すなわち筋収縮には、筋肉に貯蔵されているATP(アデノシン3リン酸)がADP(アデノシン2リン酸)に分解される時のエネルギーが使われます。しかし、貯蔵されているATPの量に限りがあるために、活動を続けるには消費したATPを再合成して補充しなければいけません。人の身体には、食事から摂取した糖質や脂質が貯蔵されていて、それらの栄養素を分解して得られるエネルギーを利用してATPを再合成しています。この過程をエネルギー代謝といい、主な経路に、酸素を利用する有酸素系と利用しないCP系・解糖系の3種類があります。

CP系はATPの他の筋の内部に存在するクレアチンリン酸という物質がクレアチンとリン酸に分解する時に発生するエネルギーを利用してADPをATPに再合成します。CP系では瞬時に大きなエネルギーを供給できますが、筋肉ないのクレアチンリン酸の容量が少ないので、フルに動員すると10秒以内に枯渇します。解糖系には、筋の中にある糖質が多段階の分解をして、ピルビン酸という物質に変換される過程で得られるエネルギーによりADPをATPに再合成します。分解は血液中のグルコースから始まり、運動により血統だけではエネルギーが不足すると筋や肝臓に蓄えられたグリコーゲンが分解され再合成に使用されます。

解糖系はエネルギー供給の速度、時間ともに他の2つの供給系の中間で、フルに動員すると30秒前後で枯渇します。有酸素系は、解糖系で生成されたピルビン酸や、血液中の脂肪酸が細胞のミトコンドリア内にあるTCA回路に取り込まれATPが生成されます。有酸素系は供給速度が遅いですが、酸素が十分に供給され、かつ糖質や脂質があれば長時間エネルギーを供給し続けることができます。

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