運動限界と脳の働き|フィジオ福岡 スポーツ神経科学

運動時に限界だと感じる時点では、筋肉や心臓、肺などの生理学的な限界ではなく、脳による潜在意識のプロセスだという研究結果が増えています。
脳は、体温・血液内の酸素量・筋肉からの信号などのデータを身体中から集め、過去の経験にもとづいて、どれだけ運動を続けるべきかを総合的に判断しています。

H3見出しb

脳は、心臓や他の器官に被害が生じる前に、どの程度筋肉を動かし続けべきなのかを自動的に調節しているのです。
当然、身体には物理的な限界がありますが、ほとんどの場合、脳は身体が限界に到達する前に運動をやめさせようとします。
持久系スポーツのラストスパートは、この現象を最も端的に表している例だといえます。
初心者でもアスリートでも、ほとんどの人は、それまでどれだけ辛く感じていたとしても、ゴールが目の前に迫ってくると、スピードを上げられるようになります。
生理的には何の変化もありませんが、フィニッシュラインが視野に入った途端に脳がスピードアップを許可するのです。
逆に、高温の室内でエアロバイクのペダルを限界値までこぐと、涼しい室内に比べ、最初のひとこぎの段階からパフォーマンスは落ちます。
これは脳の働きによって、無意識のうちに暑い室内での激しい運動を避けようとしているためです。

身体の限界を超えることを意識的に決めることはできない。

脳の働きは無意識に進行するので、人は身体の限界を超えることを意識的に決めることはできません。
私たちにできることは、どの程度の運動なら危険を冒さずに行うことができるのかを、脳にゆっくりと教えることです。
例えば、試合のレースと同じペースでトレーニングすると、フィットネスが向上するだけではなく、脳はそのペースでの生理学的なフィードバックに慣れていきます。

関連記事

  1. 髪の分け目と姿勢の関係

  2. 素早い反応を可能にするためには|フィジオ福岡 反射速度を考える

  3. 神経の可塑性と機能変化から構造変化の流れ|フィジオ福岡 運動学習

  4. 股関節臼蓋形成不全と周辺筋群の萎縮|フィジオ福岡 臼蓋形成不全に対する…

  5. スランプとは

  6. イメージトレーニングとマイナス思考|フィジオ福岡 メンタルコントロール…

閉じる