使い過ぎ症候群の代表的な病態で、20~60歳代に好発します。加齢による筋力低下、運動前のストレッチ不足、不適切なゴルフスイングなどが発症要因となります。肘関節の曲げ伸ばしを反復する職業の人に生じやすい症状になります。上腕骨内側上顆は、手関節および手指の屈筋群・回内筋の起始部で、ここに炎症が生じるとゴルフのスイングやテニスのフォアハンドなどにより、肘の内側から前腕にかけて疼痛や圧痛が生じます。ゴルフ肘かどうかの判断基準は、直立または座位で、前腕は回外位で手関節と肘関節を伸展(ゴルフ肘テスト)して、内側上顆部に痛みが生じれば陽性となります。対処法は、安静とアイシングが第1となります。治療法は、手関節のストレッチや手技療法。痛みが強い場合は、NSAIDsの投与・ステロイドの局所注射などがあります。