タッチフォーヘルスの応用|フィジオ福岡 身体知のススメ

筋肉の調整というと、揉むかストレッチするといった、主に弛める系統のアプローチが一般的です。しかし、それで筋肉がリラックスしたとしても果たしてカラダが「リセット」されたことになるのでしょうか?それに対する1つの答えとして、人体の反射システムを利用した身体再起動法があります。アメリカで発明されたアプライド・キネシオロジ-を元に創られた、タッチフォーヘルスという健康法です。

タッチフォーヘルスの理論

タッチフォーヘルスの理論は、例えば一本の棒を左右から同じ力で引っ張るとその棒は真っ直ぐ立つ。どちらか一方が張力が弱くて、もう一方が張力が強いと棒は、張力の強いほうへ傾く。一般的なマッサージや整体はこの張力の強いほうを弛めて棒を真っ直ぐ立てようとする。しかし棒を真っ直ぐに立てるとなると普通は、張力の強いほうを弛めるより弱い方の張力を強くするはずだ。という筋肉を強くすることでバランスを整える方法論です。

一見すると普通のことだと思ってしまうのですが、タッチフォーヘルスには「施術前にスイッチングを解除する」という考え方があります。スイッチングとは、スイッチが切り替わるが如く脳の極性が逆転し、神経が混乱している状態のことを表します。このスイッチングの状態で心身の調整を行っても効果が得にくいだけでなく、期待とは反対の反応がでることさえあります。なので、施術をする前にスイッチングの解除をして脳も身体もニュートラルの状態にすることが大切になってきます。

そしてタッチフォーヘルスでは、それぞれの筋肉に対応したスイッチの場所(反射ポイント)を発見し、その場所に手を触れるだけでその筋肉の機能が回復させます。なぜそれだけで機能回復するかというと、個々の筋肉には、スイッチを入れるポイントとというものが存在します。神経リンパポイント、脊椎反射ポイント、神経血管ポイントなどです。こうした神経反射を意識的に使うことで、機能回復はもちろん、より効率的に身体を使うことが可能になっていきます。

筋肉を通じてカラダに聴く

そもそも人の身体は、筋肉を独立させて単独で動かすことができにくい作りになっています。つまり筋肉は連動します。ところが、タッチフォーヘルスの筋力テストは、可能な限り筋肉を独立させて、テストする筋肉を周りの筋肉の支えのない状態にして、その筋肉だけの強弱を測定するように設計されています。そのため、さまざまな筋肉をテストし弱い筋肉に対して、これを強くする反射ポイントを手で触れて探しだし、そこを刺激(揉むなど)して調整します。カラダに聴くという言い方があるけれど、まさにタッチフォーヘルスは筋肉を通じて、これを体現している健康法だと思います。

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