健康診断などの際に、検査結果の自分の数字と基準値の数字が書かれているのをみたことがあると思います。
この基準値がどのように定められた数字か知らない方もいるのではないでしょうか。
基準値となる数字には2種類あります。最も多く使われているのは、基準範囲です。
基準範囲とは、多くの健常人のデータを集めて、平均±2標準偏差の数値範囲を算出したもので健常人の約95%を含むものです。健常データは様々な要因により個人差があるため、健康な人でも基準範囲から外れる場合があります。
もう1つは、臨床判断値です。これは、特定の病気の診断基準・有無の判別、治療の目標に用いられる値です。基準範囲はそれらを考慮して作成されたものではないので、概念が異なります。
基準範囲と臨床判断値は全く異なる概念からうまれた数値なので、2つの値が異なるのが当然ということになります。
数値の違いについて理解し、検査結果を見るようにしましょう