人の目を意識するということ。

人間はその祖先のころから集団で生活をしてきました。

そうした集団内では、その中で採用されるルールのようなものがあり、それを守ることは安全に生活する上で重要なことでした。

なぜなら、ルールを破ると制裁が下されるか、集団から除かれることになるからです。

制裁を下されるとすればそれだけで危険なことですし、集団の外に目を向けると大型の捕食動物がいるため単独での行動は難しいことになるでしょう。

常に集団でともに生活していたということは、なにをするにも他人の目を伺いながら生活をしていたと捉えることもできます。

そしてこの特徴は現代にも現れているのではないかと言われています。

イギリス、ニューカッスル大学は、コーヒーサーバーに設置された料金箱に正直に利用料を払う人の割合が、コーヒーサーバーに貼られた写真によって変化することを明らかにしました。

それが人の目の写真です。

実験では人の目の写真と花の写真を週ごとに入れ替え、どう利用料が変化するかを追跡しました。

それによると、目の写真が貼られた週は、花の写真が貼られた週に比べ2.7倍以上も多く支払われたことが分かりました。

単純に利用者数が増えた、というわけではなく、消費されたコーヒーに対する対価が増えたという結果です。

これはまさに、他人の目があると不正をすることができなくなるという特徴の現れではないでしょうか。

そしてその特徴はわれわれの祖先が生存競争に生き抜くために培ってきた社会性のひとつであると言えるかもしれません。

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