成長するか、あえて成長しないかの戦略論

古来より不老不死は人類の永遠の願いであり、夢でもあります。
しかしながら誰一人としてその方法を見出した人はいません。

しかしながら一つだけ秘策があるとされています。

それは人生の流れを遅くすること。

そうすれば我々の寿命は自然に長くなるといわれています。

つまり「一気に成長してしまわないようにする」ことが実は寿命を延ばす伸ばすことにつながるのです。

あえて「成長しない」戦略

この成長しすぎないという戦術を使って、実は我々、ヒト・ホモ・サピエンスは見事に猿から進歩することに成功したといわれています。

猿から人への進化で一番重要なことは、「直立二足歩行ができるようになった」こと。

それを可能にしたのはなんと「足の親指」に秘密があります。

よく「猿も木から落ちる」といいますが、猿は木から落ちないために足の親指が内側に向いていて(対向)、足で木をつかむことができます。

ところが地上で二足歩行をしようとするとこの形の足ではうまく歩けないのです。

一方、人の親指はまっすぐ親指が対向していないことで親指でしっかりと体重を支え、歩き、そして飛んだり跳ねたりすることが可能になったと考えられています。

我々人間はあえて成長せず、進化せず生まれることで真っ直ぐな親指を得たとも考えられるのです。

人は生まれてから親指が曲がってくることはなく、またゴリラのように体中に毛が生えて大きな体になっていくかと言うとそういうわけでもない。

つまり人は幼く生まれ、そしてさらに生まれてからも幼いまま生きていくような体質を獲得したのです。

ヒトの発達とあえて成長しない戦略

人類が誕生したのは今から700万年前。

その最後の20万年前に我々ホモ・サピエンスが出現します。

その出現までには少なくとも26種類の人類が登場し、それら全ては絶滅したといわれています。

実に生き残ることができたのは、我々の祖先のホモ・サピエンスだけなのです。

実は、これは我々だけが「幼いまま生きていくことに成功した」からだと言われています。

我々の祖先は他の種に比べ、はるかに華奢な体つきをしていると報告があります。

身体つきでは他の人類に負けると悟った彼らは、より上手に、そして早く歩くことで食べ物を得ようとしたのです。

まずそのためには骨盤の形を変えなくてはならず、その結果産道が狭くなってしまったと考えられています。

より利を得るために成長しないメリット

そこで我々の祖先は、まだ幼く小さなうちに赤ちゃんを出産するようになりました。

結果、ホモサピエンスは小型の骨盤を持つことによって、より俊敏に動けるようになり栄養価の高いものを捕獲して食べることができるようになったと考えられています。

これにより、一日中栄養価の低い食べ物を食べ続ける必要がなくなり、余分な時間が生まれ、より長く狩猟することができるようになったのです。

これに加え、火を使うことを覚えると食べ物を料理することも可能になります。

そうすると長い腸は不要になり、腸の長さがどんどん短くなり、腸に回していた血液を脳に送り込むことが可能になるという思わぬ機会を得ることになります。

こうして脳に栄養が十分に供給されることで、最初350gほどであった脳の重量は800g、およそ2倍にもなったとされています。

そしてさらに寿命は飛躍的に伸び、より長い活動時間が確保され、脳の重さはいよいよ1200gに達しホモ・サピエンスは、文字通り賢くなって人類の中で唯一生き残れたと考えられています。

 

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