いわゆる筋力トレーニングは、筋の伸張と短縮のサイクルによって支えられています。
これに対して、ストレッチは筋の伸張を促すものですが、反射的な短縮が起こります。
つまり大まかに考えると、トレーニングもストレッチもどちらも筋の伸張と短縮が起こるものと捉えることができます。
したがって、どちらも柔軟性や筋力を高める可能性があるわけです。
これを検証した研究によると、5週間のプログラミングされた全身性のストレングストレーニングと、同じく5週間の単関節の上下肢のストレッチングとでは、両者に有意な差はないものの、どちらもハムストリングスと股関節の屈曲・伸展柔軟性が向上したという結果になりました。
筋力に関しては、やはりストレングストレーニングに軍配が上がりましたが、多くの関節では群間の差はありませんでした。
これらの結果から、適切にデザインされたストレングストレーニングプログラムはストレッチングと同様に柔軟性を向上させる可能性があることが示唆されました。
このような研究はサンプルが少なく、まだ追跡が必要ですが、全体的なコンディショニングプログラムを作成する際に参考にしてみるのも良いかもしれません。