血管の中を行き交う興奮伝達物質

私たちの体は細胞と呼ばれる小さく仕切られた部屋がたくさん集まってできています。
その数はおよそ60兆個に及び、200種類以上ある細胞の集団が興奮するとその興奮が別の種類の細胞の集団を興奮させ、これが連動することで大きな興奮が沸き起こる仕組みがあります。
私たちを興奮させ、そして生きる元気を与えてくれるホルモンは、興奮した細胞で作られ、そしてその細胞の外に出ていって別の細胞に働きかけ、その細胞を興奮させる化学物質。

体の中を網目のように行き交う血管は体の色々な細胞同士が連絡し合うために設けられた通路です。

元々ホルモンは興奮した細胞から出た後、この通路に入り込みこの通路を通って別の細胞に到達、その細胞を興奮させる物質として命名されています。

つまり簡単に言うとホルモンは血管の中を行き交う興奮伝達物質になるのです。

「ホルモン受容体」

現在までにホルモンは100種類以上発見されています。

大切なことはこれほどたくさんあるホルモンは、ホルモンごとに厳格に決められた細胞だけを興奮させるということ。

血液の中に放たれたホルモンは全身を循環、どんな細胞にもくまなく到達します。

しかし、自分をキャッチする受け手と思った細胞の所にだけで停止し、それ以外の細胞の前は素通りしていきます。

このホルモンを受け止める「受け手」のことを「ホルモン受容体」といいます。

つまり、それぞれのホルモンに対してそのホルモンに特別なホルモン受容体が存在するということ。

ホルモンはそのホルモン受容体を持った細胞だけを興奮させ、逆に受容体を持たない興奮物質、つまりどんな細胞でも興奮させてしまう物質はホルモンとは呼びません。

ホルモン、サイトカイン、神経伝達物質

ホルモンはもともとある臓器の細胞から分泌されて血液に運ばれ、他の臓器の細胞に働く物質を意味していました。

一方、同じく細胞が分泌する物質でも白血球などの細胞が分泌して血管の中に入ることなく近くにいる細胞に作用する物質はサイトカインと呼ばれてます。

また、神経細胞から分泌されて他の神経細胞に働く物質は神経伝達物質とよばれ、例えばドーパミンやノルアドレナリンなどがあります。

これらの物質はホルモンと区別されてきましたが、研究が進むとホルモンが血液の中に入らずに近くの細胞に作用することがよくあることも分かってきましたし、神経細胞がホルモンと見なされていた物質を分泌することもわかってきました。

そうなるとホルモン、サイトカイン、神経伝達物質いう区分があまり意味なくなってきている現状が最近の現状です。

炭素物質とホルモン

ホルモンは基本血液の中を駆け巡る物質なので血液の中にちゃんと入らないと効き目を発揮しないものです。

逆に、すべてのホルモンは血液の中に注射することで正しい作用を発揮するともいえます。

私たちの体の65%は酸素でできています。

実はこれは海水と同じで我々の体内には海が存在するといわれる所以です。

そして第2位は炭素。

炭素は地球の地面のわずか0.08%しか占めていないのに、体の中では18%に上り、水分を除いた体の半分は炭素でできているという事実があります。

実はこの炭素を豊富に持っていることが生命の証。

炭素は数個のものから数十万個のものまでさまざまな大きさ、柔らかさをもった物質を作ることができる、いわゆるこれが有機物質のことです。

炭素物質が存在することで、初めて生物が誕生したとも言い換えられます。

私たちの体の大元となる細胞も、その中で働く酵素も、細胞を動かすエネルギー源も、そして私たちの体の情報を次世代に伝えるための情報源である遺伝子も、実は全て炭素からできているのです。

これらの物質は、作られては壊され、また作られて、我々の人生は結局その流れで成立しています。

実はこの炭素の流れが「代謝」であり、代謝を考えるときにホルモンが重要な役割を果たしているのです。

関連記事

  1. コンパートメント症候群の急性症状と慢性症状|フィジオ福岡 区画症の処置…

  2. 妊娠中のエクササイズによる血行動態とその影響|フィジオ福岡 妊娠女性の…

  3. 女性アスリート

  4. シンスプリントについて|フィジオ福岡 コンディショニングの科学

  5. 仙腸関節と臀筋での安定化システム|フィジオ福岡 仙腸関節の安定化システ…

  6. 遅発性筋痛とアイシング効果|フィジオ福岡 コンディショニングの科学

閉じる