体幹を安定させることによって、スポーツのパフォーマンスが上がったり、トレーニング中の怪我のリスクを減少させたりと色々なメリットがあります。
さらには姿勢が良くなることにより腰痛が治るなど体の不調も改善される可能性があります。
体幹を安定させるためには体幹トレーニングというイメージがあると思いますが、正しい呼吸を行うだけでも安定してきます。
なぜ、呼吸だけで体幹を安定することができるのでしょうか?
なぜ呼吸で体幹が安定するのか
正しい呼吸をすることで物理的に体幹部が安定します。
呼吸をする際に大切となってくるのが横隔膜です。
横隔膜は息を吸った時に下がり、息を吸った時に上がります。
この横隔膜の動きに合わせて内臓も上下動しますが、同時に骨盤底筋群が内臓を押し返すことによって体幹部が安定します。
これによって腹腔内圧(IAP)が高まり体幹部が安定します。
しかし、正しい呼吸ができていないと横隔膜が下がらなくなり、腹腔内圧が上がらないため骨盤底筋群が働かなくなります。
そうなると、体幹が安定しなくなるのはもちろんですが、骨盤底筋群への血流が低下し、体に不調が現れます。
正しい呼吸ができていると、お腹だけでなく背中側も膨らんでくるためチェックしましょう。
重心も変わる?
息を吸うと横隔膜が下がり、吐くと横隔膜は上がります。
しっかり行えていると前述した通り腹腔内圧が高まります。
それに加えて、重心も上下動して行きます。
横隔膜が上がると重心が高くなり、横隔膜が下がると重心が下がります。
スポーツなど空気をたくさん吸う際は努力呼吸をしていますが、この時は横隔膜があまり動かないため、トップスピードを維持するときには有効です。
逆に人とぶつかる場面がある時は、息を吸って腹腔内圧を高めて当たる方が強く当たることができます。
ですので、スポーツでコンタクトの場面がある時は相手が息を吐いた時に当たると自分より体格が良い相手に勝てる確率が上がります。
体幹トレーニングを行う際は、呼吸に意識して行うとより効率良くトレーニングを行うことができます。