スポーツにおいて素早く動けるということは有利な能力ですが、素早さを高めていくにはどのようなトレーニングが必要でしょうか。
このどれだけの時間でどれだけ大きな力を発揮できたかということをRFD「Rate of Force Development」という言葉で表します。
RFD=力÷時間
RFDは力÷時間で算出されます。
RFDを高めて行くために必要な要素は3つで、①素早く体を動かすだけのパワー、②神経の適応、③筋肉の硬さです。
まず①のパワーに関してですが、そもそもの発揮出来る最大筋力が低ければRFDの係数(力)が低くなってしまうので最大筋力を高めることは必須です。
最大筋力は筋肉の大きさに比例して強くなるため、筋肉量が少ない人は筋肥大を促す中重量×高回数のトレーニングでも間接的にRFDを高めることに貢献します。
そしてある程度トレーニング経験を積んで筋肉量がすでにある人は高重量×低回数のトレーニングで神経の適応を狙うことが求められて来ます。
これは②の神経適応に繋がりますが、高重量トレーニングをすることで神経が筋肉に「収縮せよ」と命令する回数が多くなること(発火頻度の増加)や命令を受け取る筋繊維の数が多くなること(動員数の増加)が起こります。
③の筋肉の硬さに関しては筋繊維に弾性をもたらすタイチンというタンパクの増加や腱のコラーゲン繊維の増大などが要因です。
これは瞬発的に筋肉に負荷をかけるクイックリフトや反動を使ったプライオメトリクスなどのトレーニングで強化できます。