リンパの流れに関係する要因|フィジオ福岡 リンパの科学

女性のお客様の多くが気にする「リンパ」の流れ。
実は身体の中でのリンパの流れリンパ管内のリンパ液は、下記に述べるようなしくみで心臓に向かう方向にしか運搬されないようになっています。

①リンパ管の自動運搬能
リンパ管は、胃腸などの消化器官と同じように一定のリズムで自律的な収縮運動をしています。
この運動の頻度は、自律神経や温度・体位などの影響を受けるといわれています。

②弁構造
リンパ毛細管には弁構造はありませんが、合流した集合管から先には静脈と同じような逆流防止弁の構造がみられ、内部のリンパが逆流して手足にたまることを防いでいます。

③筋肉ポンプ(ミルキング・アクション)
リンパ管を圧迫するように筋肉が収縮・弛緩することにより、管内のリンパは弁が開く方向に運搬されていきます。
このように筋肉がリンパを送り出すポンプの働きをするため、「筋肉ポンプ」、または乳搾りに似ているので「ミルキング・アクション」と呼ばれている。

④その他
リンパ液の流れは呼吸運動、特に腹式呼吸はリンパ運搬を補助するといわれています。
また、動静 脈の血液の流れや胃腸の運動にも影響されます。

以上、①~④のどのひとつがかけてもリンパの運搬には支障が生じる可能性があります。
脳梗塞などで麻痺した手足がむくむ場合がその一例で、神経麻痺のために筋肉を収縮させることができなくなり、筋肉ポンプを有効に利用できないことがむくみの主な原因と考えられます。

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