睡眠不足と糖尿病の関係

糖尿病とはインスリンという血糖値を下げるホルモンの分泌や働きに障害により血糖値が下がらなくなる病気です。

原因としては食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足などによって起こるとされていますが、実は睡眠不足も大きく関わっています。

アメリカ人と比べ、日本人は太っていなくても糖尿病の人が多いです。

日本は世界でも睡眠時間が少ない国として有名で、まさに睡眠不足が関係していると思われます。

 

アメリカで糖尿病の患者1559人を対象にした実験では、2日間の睡眠時間の合計を11時間以下の人は、明らかに血糖値が上がるリスクが上昇する。という結果になりました。

睡眠時間が少ない人に耐糖能異常(上昇している血糖値を下げる能力が低下している状態)が認められたのです。

睡眠の質と耐糖能異常には密接な関係があり、普段しっかり睡眠をとり健康的な生活をしている人でも、レム睡眠(深い睡眠)を妨げ睡眠の質が下がると、インスリン抵抗性が高まり血糖値が下がりにくい状態になるとされています。

 

 

なぜ睡眠の質が下がると血糖値が上がるのか?

この原因として考えられるのが2つあります。

1つはストレス。睡眠が妨げられるとコルチゾールというストレスホルモンの分泌が増え、インスリンシグナルの伝達を抑制します。

それによって、インスリンによる「ブドウ糖を取り込め!」という指示が伝わりづらくなります。

もう1つは遊離脂肪酸の増加です。遊離脂肪酸とは中性脂肪を分解するときに生じる脂肪のことで、肥満の人は血中に遊離脂肪酸が多く含まれており、それがインスリン抵抗性を高め、血糖値を高くする要因の1つとされています。

 

つまり、睡眠の質を高めることが血糖値を下げる鍵となっています。

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