足関節捻挫について|コンディショニング福岡

内反捻挫は、足に対する横方向方向の大きな力や外側に荷重した場合の床反力により、足に回外(内反)モーメントが加わり、前距腓靭帯や踵腓靭帯を損傷することで生じます。

方向転換動作や着地動作で受傷することが多く、地面の不整に足を取られたり、人の足を踏んだり、接触を受けるなどのアクシデントによって生じやすいです。

外反捻挫は、足先が地面に固定されたまま捻ることや下腿への衝突で内側に倒れるなど、足部の外転を強制されることで、距腿関節に外旋が加わり、三角靭帯や前距腓靭帯を損傷することで生じます。

内反捻挫では前距腓靭帯の損傷が起こりやすく、踵腓靭帯や前脛腓靭帯を損傷する場合もあります。

外反捻挫では三角靭帯や前脛腓靭帯の損傷が多く、内果・外果の骨折を伴うこともあります。

いずれの捻挫も靭帯損傷のみではなく、関節包や腱などの軟部組織や距腿関節内の軟骨に損傷を生じる場合があります。

症状としては、急性期では腫脹と疼痛が症状の中心であり、疼痛により可動域制限や跛行(荷重制限)が生じます。

亜急性期以降では、軟部組織のタイトネスや足部・足関節アライメントの不良による2次的な可動域制限が生じて、疼痛の原因となります。

その他に、位置覚の障害や筋の反応時間の遅延、全身の姿勢制御機能の低下、底屈筋力の低下などが生じます。

治療として、患部の保護のために、腫脹や疼痛が著しい場合にはシーネやキャストなどの装具やテーピングにより固定し、荷重時痛が著しい場合は松葉杖を用いて荷重制限(免荷)を行います。

特に重症な初回捻挫では、3週以上の軽度背屈・回内位固定により靭帯機能が回復するため、処置の選択は条件や状況をふまえて慎重に行う必要があります。

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